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タイヤ組み換えは自分でできる?交換の手順をご紹介!

タイヤ組み換えは自分でできる?交換の手順をご紹介!

タイヤを新しく購入する場合、タイヤの組み換え作業が必要になります。タイヤの組み換えは業者に依頼するのが一般的ですが、なかには自分で組み換えを行えないか考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、タイヤの組み換えの手順などをご紹介します。

自分でタイヤ組み換えする方法はある?

自分でタイヤ組み換えをできないか考えたことがある人は多いでしょう。しかし、ほとんどの人が自分でタイヤ組み換えをすることはできない、というのが結論になります。なぜ不可能なのか、タイヤ交換の手順とあわせて紹介します。

タイヤ組み換えの手順

タイヤ組み換えを行う場合、プロはタイヤチェンジャーという専用の機械を使用します。タイヤチェンジャーは高価な機器であるばかりでなく、動かすためには多くの場合、業務用200Vの電気が必要になります。それに加えて圧縮空気も必要になるため、タイヤチェンジャーとは別に圧縮空気を作るためのコンプレッサーも必要です。(タイヤに空気を入れる際にもコンプレッサーが必要)

また、タイヤ組み換え作業そのものにも技術が必要です。一番簡単な12インチや13インチの小さなタイヤに鉄ホイールという組み合わせの組み換えであっても、未経験者が練習なしに行うことは困難です。さらに、17インチ以上のクラスになると一気に難易度も上がり、少なくとも数十回かそれ以上の練習なしに行う事はかなり難しいです。

どうしても自分でやってみたい場合

手動式の安価なタイヤチェンジャーが通信販売等で売られています。プロが使用する電動式のタイヤチェンジャーよりもさらに技術的難易度は高く、タイヤショップで働いた経験等が無ければ使いこなすのはなかなか大変ですが、手順は以下の通りです。

またタイヤ組み換えを実施するには、当然の事ながら事前準備として車体からタイヤを取り外す必要があります。

取り外した古いタイヤは普通に捨てる事は出来ないため、専門の産廃業者等、処分先と費用も確認しておく必要があります。

以下準備するものと作業手順をご紹介します。

<準備するもの>

・道具(合計20万程度)

タイヤチェンジャー(手動式:1-2万より)

エアコンプレッサー(2-3万)

空気圧充填用エアーゲージ(5千円)

ホイールバランサー(15万程度)

バルブコア専用ドライバー(数百円)

タイヤレバー2-3本(2-3千円)

クランプ(数百円)

カッター(数百円)

エアバルブインサーター(千円程度)

バランスウェイトカッター(千円程度)

ハンマー(千円程度)

・消耗品

タイヤ

エアバルブ

ビードクリーム

バランスウェイト各種

パーツクリーナー

ウェス

<作業手順>

1.バルブコアドライバーでバルブコアを外しタイヤの中の空気を完全に空にする

2.古いバランスウェイトを取り外す

3.ビードを落とす

→タイヤを上向きに置き、タイヤチェンジャーのビードブレーカーをタイヤとホイールの境目に当て、体重をかけてタイヤとホイールの接合部分をはがす。タイヤをひっくり返して裏側も同じようにビードを落とす。

※この時にビードブレーカーがホイール側に近すぎるとイールに傷をつけ、タイヤ側に寄りすぎるとタイヤを破いてしまうので、必ずちょうど境目ギリギリを狙う事。

4.チェンジャーの回転部分にタイヤを固定

→機種により方法が異なるので説明書通りに固定する。

5.タイヤをホイールから剥がす

→タイヤレバーなどを使い、タイヤの一部をホイールの上にめくりあげる。めくりあげた部分から別のタイヤレバーを差し込んで一周めくりあげていくと、タイヤの表側が外れる。裏側も同じようにやると、タイヤとホイールが外れる。

6.エアバルブを交換する

→古いエアバルブをホイールの内側から切り落とし、新品のエアバルブをインサーターで挿入する。

7.新しいタイヤにビードクリームを塗布

→滑りを良くしてタイヤの破損を防ぐため必ずクリームを塗布する。

8.タイヤの組み込み

→しっかり固定したホイールにタイヤを斜めにかぶせ、勢いをつけて押し込むとタイヤの下側がホイールにはまる形になる。

次にタイヤの上側をホイールにはめ込む。タイヤのビードがホイールのへこみ部分にはまる形に押し込み、その高さで1か所をクランプで押さえておく。クランプ横にタイヤレバーを差し込んで、1周回す形で端から順に押し込んでいくと、タイヤとホイールが合体する。

9.タイヤに空気を入れる

→一旦300kpa程度まで圧をいれ、車両指定の空気圧まで抜く。

※空気圧充填はプロでも専門の講習が義務付けられる大変危険な作業です。破裂すれば命に関わる大事故になるため厳重な注意が必要。

10.バランス調整

→バランサーを使用してホイールバランスを調整する。自動車用のタイヤは横幅があるためダイナミックバランサーが必須。機械の指示に従い、適量のバランスウェイトを取り付ける。

11.組みあがったタイヤを車体に取り付ける

→走行中に外れたりすることが無いよう、トルクレンチを使用して車両規定の締め付けトルクでしっかり締め付ける。

12.不要になった古いタイヤを処分する

なぜ自分でタイヤ組み換えをすることは不可能?

上記方法であれば自身でタイヤ組み換えを実施する事も物理的には不可能ではないのですが、自分でタイヤ組み換え作業を行うのはリスクが高すぎます。

<費用の問題>

上記の通り、道具をそろえると20万円前後が必要になり、業者に作業を依頼する費用が1回1万円としても20回以上実施しなければ元が取れません。タイヤ交換は一般的に3~5年に一回程度ですので、60年~100年かかる計算となり経済的合理性がありません。

<安全性の問題>

タイヤ交換作業には様々な危険が伴います。
車体の下敷きになる、指などを挟む、圧縮空気圧による深刻な事故などプロの世界でも毎年死者が出ています。また、タイヤが正しく装着できているのかという疑問もあります。実際に走行した際にタイヤが外れるなどの事故が起きれば、外れたタイヤが歩行者に直撃するなど重大な事態につながりかねません。

<タイヤやホイールを破損させる>

技術や経験が足りないと、作業中にホイールを傷つけたり、最悪のケースではタイヤを破損させてしまうことも考えられます。現代のチューブレスタイヤはタイヤ自体がパッキンの役割も果たすため、場所によっては僅かな傷でも使用不能になります。
新しいタイヤを破損させてしまっては元も子もありません。

<バランス調整が大変>

タイヤとホイールの重心を調整し、異常振動を防ぐバランス調整ですが、仮に専用の機械を購入したとしても使いこなすのは大変です。
ホイールの形状に合わせて各種データを入力し、測定、調整となると、独学でできるレベルを超えています。

<作業時間>

自分でタイヤ交換をするのは、相当慣れた人でも以下のように3~4時間程度かかるでしょう。かなり疲れる作業です。

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ジャッキアップ&タイヤ取り外し:30~60分

タイヤ組み換え/バランス:1本20~30分×4本

タイヤ取付:30~60分

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一方で業者にタイヤ組み換えを依頼した場合、高くても1本数千円程度です。
このように、コスト面・安全性・時間効率などあらゆる面で、自分でタイヤ組み換えを行うことはほとんどの人にとってメリットは無いに等しいと言えます。

タイヤ組み換えは専門家に任せよう!

以下では、タイヤ組み換えを依頼するメリットと依頼できる業者を紹介します。

タイヤ組み換えを依頼するメリット

タイヤ組み換えを業者に依頼する最大のメリットは、タイヤについての知識が豊富で、技術の高いプロに安心して任せられることです。
さらに、部品交換や窒素ガスの充てんなど他のメンテナンスも同時に行えるため、非常に効率的です。

タイヤ組み換えを依頼できる業者

ネットやオークション等で購入したタイヤを持ち込んで、組み換えを依頼できる業者を紹介します。

<持ち込みタイヤ交換専門店>

持ち込みタイヤ交換専門店での工賃相場は、タイヤ1本あたり1,500~3,000円程度です。
持ち込み交換に特化しているだけあり、技術の高さや作業スピードが魅力です。他業者に比べて料金もリーズナブルな傾向にあるため、タイヤを持ち込みたい方にとってはメリットが多いでしょう。

<カーディーラー>

カーディーラーでの工賃相場は、タイヤ1本あたり3,000~8,000円程度です。車の点検や車検と同時に組み換え作業を依頼できるというメリットがありますが、比較的料金が高め且つ作業時間も長めな傾向にあります。
また、持ち込みには対応していないケースもあるので確認が必要です。

<タイヤ専門店>

タイヤ専門店での工賃相場は、タイヤ1本あたり2,000~5,000円程度です。全国的に店舗が多いため、利用しやすいでしょう。
ただし、店舗で購入したタイヤのみを対象としており、持ち込みには対応していない店舗もあるので確認が必要です。

<カー用品店>

カー用品店は、全国的に店舗が多く利用しやすい反面、スタッフによって技術にばらつきがある可能性があります。工賃の平均相場は1,000〜2,000円と、他の業者に比べて安い傾向にありますが、持ち込みの場合は費用が2~3倍になることもあります。ただし、持ち込みには対応していないケースもあるので確認が必要です。

<ガソリンスタンド>

手軽にタイヤ組み換えを行いたい場合は、ガソリンスタンドを利用する選択肢もあります。
持ち込みだと工賃相場はタイヤ1本あたり1本2,000~7,500円程で、場所によってはクリーニングや簡易的な点検などの無料サービスがあります。

<整備工場>

整備工場は、ディーラー同等の安心感を得たい方におすすめです。
工賃相場は2,000〜3,000円で、タイヤの組み換えと同時にその他のメンテナンスや点検を行ってもらえます。

タイヤ交換のタイミング

タイヤ組み換えのタイミングは、以下の4つで確認できます。

スリップサイン

タイヤがすり減って溝の深さが1.6mm以下になると、タイヤの表面にスリップサインが表れます。スリップサインは道路交通法で決められた最低限の残溝ですので、スリップサインが出た状態での走行は法律違反になります。

製造年周

各メーカーが推奨するタイヤの寿命は、使用開始から4〜5年とされています。製造時期はスリップサイン同様、タイヤの側面に記載されています。

ひび割れや傷の有無

タイヤのゴムは経年劣化により、ひび割れや傷などができやすくなります。ひび割れや傷は、バースト等の原因になる場合があるので早急に点検を依頼しましょう。

走行距離

新品のタイヤの場合、走行距離が3〜5万kmになるとタイヤの溝が道路交通法で定められている最低基準値の1.6mm程度になると言われています。3-5万Km程度走行しているようなら専門店等での点検をおすすめします。

まとめ

今回ご紹介した通り、タイヤの組み換え作業を行うためには様々な道具や設備が必要で多額の費用が掛かります。安全性の問題もあるため、自分で行うメリットはほとんどありません。業者に任せることで手間なく全ての交換作業を1回で終わらせることができます。らくらく持込タイヤ市場は持ち込みタイヤの組み換え交換を専門としていますので、安心してご依頼いただけます。窒素ガス充てん無料などの嬉しいサービスも行っていますのでぜひご利用ください。